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日本語とは?
日本語(にほんご、にっぽんご)は、主として、日本列島で大和民族によって使用されてきた言語である。日本国の事実上の公用語となっており、学校教育の「国語」で教えられる。使用者は、日本国内を主として約1億3千万人。日本語の文法体系や音韻体系を反映する手話として日本語対応手話がある。
日本語の音韻は、「っ」「ん」を除いて母音で終わる開音節言語の性格が強く、また共通語を含め多くの方言がモーラを持つ。アクセントは高低アクセントである。古来の大和言葉では、原則として
文は、「主語・修飾語・述語」の語順で構成される。修飾語は被修飾語の前に位置する。また、名詞の格を示すためには、語順や語尾を変化させるのでなく、文法的な機能を示す機能語(助詞)を後ろにつけ加える(膠着させる)。これらのことから、言語類型論上は、語順の点ではSOV型の言語に、形態の点では膠着語に分類される(「文法」の節参照)。
他の多くの言語と異なる点としては、まず、表記体系の複雑さが挙げられる。漢字(音読みおよび訓読みで用いられる)や平仮名、片仮名のほか、ラテン文字(ローマ字)など、常に3種類以上の文字を組み合わせて表記する言語は無類と言ってよい(「字種」の節参照)。また、人称表現が「わたくし・わたし・ぼく・おれ」「あなた・あんた・きみ・おまえ」などと多様であるのも特徴である(「人称語彙」の節参照)。
日本国内に、法令上、日本語を公用語ないし国語と定める直接の規定はない。しかし、裁判所法においては「裁判所では、日本語を用いる」(同法74条)とされ、文字・活字文化振興法においては「国語」と「日本語」が同一視されており(同法3条、9条)、その他多くの法令において、日本語が唯一の公用語ないし国語であることが当然の前提とされている。実際に、法文を含めて公用文はすべて日本語のみが用いられ、学校教育では日本語が「国語」として教えられている。
日本国外では、主として、中南米(ブラジル・ペルー・ボリビア・ドミニカ共和国・パラグアイなど)やハワイなどの日本人移民のあいだに日本語の使用がみられるが[1] [2] [3]、3世・4世と世代が下るにしたがって日本語を話さない人が多くなっているのが実情である[4]。また、第二次世界大戦の終結以前に日本領ないし日本の勢力下にあった朝鮮半島・台湾・中国の一部・サハリン・旧南洋諸島(現在の北マリアナ諸島・パラオ・マーシャル諸島・ミクロネシア連邦)などの地域では、日本語教育を受けた人々の中に、現在でも日本語を記憶して話す人がいる[5]。台湾では先住民の異なる部族同士の会話に日本語が用いられることがあるという[6]。
アルタイ諸語に属するとする説は、明治時代末から特に注目されてきた[11]。その根拠として、古代の日本語(大和言葉)において語頭にr音(流音)が立たないこと、一種の母音調和[12]がみられることなどが挙げられる。ただし、アルタイ諸語に属するとされるそれぞれの言語自体、互いの親族関係が証明されているわけではなく[13]、したがって、古代日本語に上記の特徴がみられることは、日本語がタイプとして「アルタイ型」の言語である[14]という以上の意味をもたない。
南方系のオーストロネシア語族とは、音韻体系や語彙に関する類似も指摘されているが[15]、語例は十分ではなく、推定・不確定の例を多く含む。関連性は不明であるといわざるをえない。
ドラヴィダ語族との関係を主張する説もあるが、これを認める研究者は少ない。大野晋は日本語が語彙・文法などの点でタミル語と共通点をもつとの説を唱えるが[16]、比較言語学の方法上の問題から批判が多い[17](「タミル語」も参照)。
個別の言語との関係についていえば、中国語は、古来、漢字・漢語を通じて日本語の表記・語彙などに強い影響を与えてきた。日本は、中国を中心とする漢字文化圏に属する。ただし、基礎語彙は対応せず、また文法的・音韻的特徴は中国語と全く異なるため、系統的関連性は認められない。
アイヌ語は、語順(SOV語順)において日本語と似るものの、文法・形態は類型論的に異なる抱合語に属し、音韻構造も有声・無声の区別がなく閉音節が多いなどの相違がある。基礎語彙の類似に関する指摘[18]もあるが、例は不十分である。一般に似ているとされる語の中には、日本語からアイヌ語への借用語が多く含まれるとみられる[19]。目下のところは系統的関連性を示す材料は乏しい。